2011年2月13日日曜日

10)上下の確率は1/2?!

金融工学が考える値動きは、

常に過去の価格から独立して、

実に気まぐれで適当に動いている

「ランダムウォーク」

であると規定されています。



価格が上がるか下がるかの確率は

一定割合でのゆらぎこそあれ、

原則的には常に1/2であり、

一方的な動きがいくら続こうとも、

大乗の法則や中心極限定理により、

いずれ1/2に収斂されくるというものです。



また、市場に参加する「人間」は

やはり合理的かつ効率的で

たとえ1人が間違った動きを取っても

多くの人間は合理的に動いているので、

市場としての効率性は損なわれない、

と仮定されています。



これに対して「経済物理学」を掲げて、

市場への物理学的なアプローチを試みている、

ソニーコンピューターサイエンス研究所

シニアリサーチャー高安秀樹氏は、

その著書「経済物理学の発見」(光文社新書)の中で

「市場にはカオスのしくみが内在しており、

 すべてをランダムウォークで説明することはできない

と指摘しています。



ここで高安氏が使う「カオス」というのは、

初期段階のごく小さな差異が、やがて拡大されて、

最終的にまったく違った結果を生み出す、

というものです。
 
高安氏はさらにドル円のティックチャートを分析し、

上がる下がるの確率がある条件下では1/2ではない、

という法則性も導き出し、

正規分布で説明がつかない

市場の荒っぽい値動きが高頻度で起きることへ

警鐘を鳴らしています。

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